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プロジェクトストーリー

Project Story.01

パワー半導体用原料の開発

このプロジェクトでは、次世代パワー半導体の基板となる単結晶炭化ケイ素を製造するための高純度炭化ケイ素粉末原料の開発を行っています。
半導体の回路を作る基板(ウェハ)の原料は現在シリコンが主流となっていますが、次世代素材として炭化ケイ素が注目されており、“次世代パワー半導体”と呼ばれています。シリコンが炭化ケイ素に置き換わるとエネルギー効率が向上し、大幅な省エネになるため、世界中で開発が行われています。

プロジェクトメンバー

セラミックス材料部
部長 Y.S
セラミックス材料部
技術課長 I.S
セラミックス材料部
技術課主任 R.Y

Project Story.01

プロジェクトの背景と経緯

R.Y
お客様からの問い合わせをきっかけにプロジェクトがスタートしたのが約3年前。当時当社にも、パワー半導体用に使用できる製品がすでにありましたが、より良い製品を作りたいという思いから開発することになったんですよね。開発も大分進みましたが、全体的な改良にはまだ少し時間がかかりそうですね。
Y.S
今はゴールまで7、8割といったところですね。もう十分高度なレベルに来ていると思います。S課長は製造現場からの異動で技術課に配属されて、このプロジェクトに途中参加していますが、不純物混入の低減にしっかり貢献してくれていますよね。畑違いにもかかわらず、自分でよく調べながらやってくれていると思いますよ。
I.S
ありがとうございます。製造現場から開発部門へ異動することになり、最初は高度な研究内容に驚きましたが、できるだけ力になれるように努力しました。高度な専門知識はまだまだですが…。
R.Y
僕は入社してからずっと開発部門にいるので、量産化の製造プロセスなど、製造現場での経験が豊富なS課長から具体的なアドバイスをいただくことができて、とても勉強になっています。

Project Story.01

プロジェクトを進めるなかで、大変だったこと

R.Y
パワー半導体の基板は、電気伝導に影響するキャリア(電子を運ぶ物質)の量を制御する必要があります。単結晶炭化ケイ素を製造する際に、原料粉末に不純物が多く含まれていると単結晶にも影響を及ぼし、キャリア量の制御が困難になります。そのため粉末の不純物の量を減らす必要がありましたが、それがとても難しく苦労しました。炭化ケイ素は、一般的な製造方法だと天然由来の不純物がどうしても残ってしまいます。そのため、もともと純度の高い原料から作ってみようということになりましたが、それも簡単なことではありませんでした。
Y.S
既存製品から不純物を抜いていくのではなく、不純物が少ない原料から作るという発想の転換から始まりましたよね。特定の不純物はどうしても取り除くことができませんでした。
粉末なので調べる度に不純物の割合が変わってしまい、調査結果も不安定なものでした。この条件でやればこうなる、という定義をなかなか確立できないのも辛かったですね。結果にばらつきがあると原因を突きとめることが難しくなりますから。

Project Story.01

プロジェクトにおける喜びと学び

R.Y
不純物の減少を目的とした処理によって、狙い通りの結果を得られたときはうれしかったです。
それと昨年、単結晶を成長させる実験を外部に依頼したときに、成果が出たのもうれしかったですね。単結晶の成長はとても遅く、1時間に数百ミクロンというスピードです。その時は168時間かけて、たった数ミリの成長でしたが、既存品よりも開発品のほうが良いという結果が得られて安心しました。S課長と意見交換しながら要因を洗い出し、また検証を進めていこうと思います。
I.S
僕も、Yくんがトライ&エラーを繰り返しながら目標を少しずつクリアできるようになって、粉の純度がどんどん高くなる推移を見て取れたことがすごくうれしかったです。Yくん、技術課の会議で上司が「こうなんじゃないか」とおっしゃることに対しても、自分の意見をしっかり主張していて、頼もしく感じているよ。
R.Y
僕のほうも、実験や試験などの要望に対して予算の範囲内であれば快く「やってみていいよ」と言っていただけるのが本当にありがたいと思っています。実際にトライさせてもらえるので、とても楽しく、やりがいを感じています。
Y.S
多少失敗してもチャレンジしてみることは大事だと思います。うまくいかなかったとしてもダメだったという結論は出るわけだから、思う存分チャレンジしてほしいです。自分も実際にいろいろチャレンジしてきたし、その分、失敗もたくさんしたけれど、その経験が今の自分の糧になっていると思います。
それにしても、単結晶成長の実験で成果を実感できたのはうれしかったですよね。当社の製品でもちゃんとできるんだな、と。課題点も見つかったし、それを修正してお客様にお渡しできたときに最大の喜びがあるんでしょうね。
I.S
製造現場時代は製品を作ることそのものを純粋に楽しんでいて、自分が作った製品をお客様に使っていただけることが喜びでした。このプロジェクトを通じて、お客様からの要求に合わせて設計・開発すること、また、それによってお客様から評価され、喜んでいただけることのうれしさを知りました。新たなやりがいを実感しています。
Y.S
私は開発部門に所属して長いですが、このプロジェクトでは開発における顧客視点の大切さも実感しました。自分たちとしては良いものを作っているつもりでも、お客様に実際に使用してもらうと今まで見えていなかった問題点が浮かびあがるということもあり、お客様の要望を的確に捉えることについて考え直すきっかけになりました。単結晶成長に関しては先端分野であり、専門家でなければわからないこともあるので、閉じた開発ではいけないということを痛感しました。
REQUIREMENTS 募集要項 FLOW 採用の流れ
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